ALOCAの理解に役立つ資料 ALCOAを実践するためのツール |
日本製薬工業協会の中の「委員会および部会からの提言資料」のページに、ALCOAの原則を治験に適応させるために役立つ資料がある。
●委員会および部会からの提言資料
上記のページに次の資料がある。
このページに「治験の効率的実施を目指し、医療機関における原資料への記録からCRF作成までの品質管理プロセスの確立に役立つ資料を作成しました。また、最近注目されているALCOAの説明も加えました。皆様に活用していただければ幸いです。」と書かれている。
●治験の効率的実施に向けた品質管理プロセスに関する提言
このページにいくつかの資料がアップされている。
これらの資料がALCOAを治験の現場に使える資料がある。
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●治験の効率的実施に向けた品質管理プロセスに関する提言〔医療機関における治験データの記録から症例報告書作成まで〕
これらの資料を用いた治験の実施が、医療機関における品質管理および治験の効率化に寄与するかについてパイロット調査を行った結果はこちら(8医療機関にご協力頂き、実際にこれらの資料を用いた感想なども含まれています)
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●治験の効率的実施に向けた医療機関における品質管理プロセスの構築─各種ツールを用いた検討(パイロット調査)─
●原資料に求められること
●原資料に求められること(リーフレット)
●ALCOAの概念も意識した治験データの記録に関する手順・留意事項をまとめました。
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●治験データの記録に関する手順・留意事項
●治験データの記録プロセス確認リスト
●正確かつ効率的な症例報告書作成のための役割分担、手順を提案しました。
●症例報告書チェックシート(症例報告書入力者用)
●症例報告書チェックシート(症例報告書確認者用)
●指摘事項等確認シート
●症例報告書チェックシート(症例報告書確認者用)
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ALCOA(アルコア)について、もう一度考えるための資料 |
●第12回CRCと臨床試験のあり方を考える会議2012 会議録の中にある次の資料がALCOAを考える際にヒントとなる。
また、ALCOAの問題点(特にCRCにとってのALCOAの問題点)がわかる。
●「ALCOA実践セミナー」
●原資料マネジメントのあり方 −Global監査の観点から−
●原資料マネジメントを再考する 〜質保証と効率の両立〜「総括」
●総合機構(PMDA)の資料から(原資料に求められる信頼性について)
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原資料に求められる信頼性について
●治験の効率化に関する報告書にもALCOAについて言及している。
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治験の効率化に関する報告書
(28ページ等にある。) |
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治験におけるALCOAの問題点 |
とにかく2012年度現在、ALCOAについては現場ででは混乱を極めている。
それは何故かとというと、ALCOAの原則はあくまでも指標であり、具体的にはどんな資料にサインが必要か、とか、どこまでさかのぼって原データとするのか、という具体的なことがALCOAの原則には何も書かれていないからだ。
治験依頼者側もALCOAの原則の解釈が様々で、それが原因で、いろんな治験依頼者からいろんなことを言われるCRCは困り切っている。
ALCOAは、あくまでも治験のデータの信頼性を確保するための「ツール」のひとつにしかすぎない。
それが、ALCOAという言葉、概念だけが独り歩き始めて、ALCOAのためのALCOAという現象まで起きている。
ALCOAの考え方は、あくまでも症例報告書(CRF)のデータの信頼性を確保するためのものである。
換言すれば、症例報告書(CRF)のデータが、どの原資料にあるどの原データから由来しているのかを特定するためのものだ。
しかし、ALCOAでは「最初に書かれたデータ」が重要だからと言って、CRCがメモしたポストイットにまでサインする必要はない。
CRCがそのポストイットからカルテやCRC記録用紙(名前は何でもいいけれど)に正式に書き写したものにサインして日付を書いておけばいい。
今(2012年11月現在)、ALCOAで最も問題となっているのは、「カルテシール」とか「ワークシート」の問題なのだ。
カルテに書かれていることを、あらたに「カルテシート」とか「カルテワーク」に転記する、なんてことをやるのが問題なのだ。
転記すればするほど、転記ミスが起こるし、カルテと「カルテシール」と「カルテワーク」の間で不整合が生まれる可能性が出てくる。
たとえば、症例報告書(CRF)とカルテシール(ワークシート)との間で矛盾が無くてもその症例報告書(CRF)とカルテとの間で不整合が見られたら、それは問題だ。
だから、これはALCOAの問題点というよりも、治験依頼者側の原データの考え方に問題があるのが現実ということ。
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