【モニター教育担当者用】

1)一番大切なこと 2)研修のあり方 3)カリキュラムの作り方 4)講師の育て方


2)レベル別カリキュラムの作り


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■レベル別カリキュラムの作り方

当然何十人も何百人もモニターの方がいらっしゃいますと、レベルに差が有ります。
また、途中異動してきた方、新入社員などもいらっしゃるでしょう。
このような場合、レベル別研修の必要性が有った場合、どうしたらいいかを考えましょう。


まず最初に「カリキュラムの作り方」のトップページで述べたように、会社のモニターのレベル層を大体把握しましょう。

全体的(平均的)なレベルアップについては、モニター全員が集まるような集合研修で行います。

あとは、平均よりも下のレベルのモニター(新人等、以下ジュニアクラスと呼びます)と上のレベルのモニター(以下、シニアクラスと呼びます。シニアと言っても、もちろん、年齢をさしていません。)を対象にするレベル別研修を考えます。

■ジュニアクラスの研修

このクラスの問題点は主に二つ有ります。
まず、「知識不足」、次に「経験不足」です。
ならば、この不足を補う研修を検討します。

まずは、徹底的に「知識」としてGCPとSOPを覚えさせます。
これは、筆記試験でもeラーニングでも、口頭試問でもなんでも構いません。

次に、この知識を行動に移す訓練と「経験不足」を補う研修をやります。
方法としては、「模擬研修」と「事例検討」、OJTを組み合わせます。
ここで注意しないといけないのが、「事例検討」の時に、かならずシニアクラスの方に頼んで、研修に参加してもらうことです。
何故なら、ジュニアクラスだけのチームで事例検討しても、自分たちのレベルでしか検討できません。
そこを突破させ、そうか!そういうことか!とか、なるほど、そんなやり方が有るのか!と思ってもらうために、優秀なシニアクラスの人が必要なのです。

模擬研修としては、まずは「ロールプレー」がやりやすいでしょう。
医師とのやりとり、治験事務局とのやりとり、或いは、医局でのプレゼンの予行練習でも構いません。

次に実際に資料を作る研修を行います。
SOP通りに資料が作れるか? 契約書に必要な事項を記入できるか、緊急事態(主に重篤な有害事象が発生した時)の際に必要な資料を速やかに作成できるか、等です。
その次のステップとして、他人が作った資料(わざとミスを入れておく)をチェックする研修です。これは、自分の資料作成時のチェックにも役立ちます。

資料関係としては、その他に病院から貰ってくる資料のチェックを模擬研修でやります。
IRB審議結果、契約書、治験薬受領書・・・等などです。これも、わざとミスや問題点(例えばIRB審議メンバーに治験責任医師が入っていた)を入れた資料を作り、それらをチェックしてもらいます。

これらに慣れてきたら、模擬SDV研修を行います。

▼以上の詳細は「2)研修のあり方」の下にある「研修方法」の実際を参照ください。


■OJTの方法

「モニターのOJT」をただ「先輩モニターとの同行」と考えている人もいますが、それだけでは不十分です。
このことは、「モニターのための『3)実践での注意 ■中級以上のモニターが注意すること 部下を育てる』にも一部記載していますので、そちらも参照ください。

要は、無計画に、無目標にOJTをやっても意味が無いし、非効率的である、ということです。
OJTも、計画的に、目標を明確にして実施しましょう。
また、その成果を測定する研修や試験、レポート提出等も組み合わせるのは言うまでもありません。

一般的なOJTのやり方は本屋に行けば、沢山並んでいますので、そちらを参考にしてください。

■シニアクラスの研修

このクラスの研修となると、一般論が通用しなくなります。
何故かと言うと、会社によりモニターに求めている物が違ってくるからです。

例えば、CROのモニターの場合でしたら、質、スピードとも高いモニタリングが要求されてきます。
また、製薬会社によってはモニターが、プロトコールも、総括報告書も作る会社も有ります。この場合は、そちらの能力が要求されるでしょう。
さらに、CROを使うことが多い会社のモニターの場合は、マネジメント能力が要求されるでしょう。

またリーダークラスのモニターとなれば、リーダーシップの発揮方法や部下の育て方が研修題材にもなるわけです。

・・・・・・と、言うことで、ここから先は、各社の状況に応じて検討しましょう。
必要に応じて、会社全体の研修部門との連携も必要ですし、外部の研修専門機関の利用も視野に入れてください。


1.年間計画 2.レベル別カリキュラムの作り方
3.超短期(8週間)モニター育成方法 4.カリキュラム見直しのポイント

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