●IRBについての説明(GCP省令第27条) |
(治験審査委員会の設置)
第27条 実施医療機関の長は、治験を行うことの適否その他の治験に関する調査審議を次に掲げる治験審査委員会に行わせなければならない。
1)実施医療機関の長が設置した治験審査委員会
2)一般社団法人又は一般財団法人が設置した治験審査委員会
3)特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項に規定する特定非営利活動法人が設置した治験審査委員会
4)医療関係者により構成された学術団体が設置した治験審査委員会
5)私立学校法(昭和24年法律第270号)第3条に規定する学校法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した治験審査委員会
6)独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人(医療の提供等を主な業務とするものに限る。)が設置した治験審査委員会
7)国立大学法人法(平成15年法律第112号)第2条第1項に規定する国立大学法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した治験審査委員会
8)地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した治験審査委員会
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治験審査委員会(ちけんしんさいいんかい、IRB = Institutional Review Board)は、治験実施機関が治験を実施する際に厚生労働省に届け出た治験デザインを審査する中立的な組織で、治験の倫理性、安全性、科学的妥当性を審査する委員会である。
治験審査委員会には院内設置審査委員会と中央審査委員会(CIRB)がある。
2007年(平成18年)春のGCP改正により特定非営利活動法人での委員会設置が承認された。
IRBは、日本における治験の基準であるGCP省令(臨床試験の実施の基準に関する省令)において定められている。
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治験審査委員会とは治験を審査する委員会です。
IRBとはInstitutional Review Boardの略で、治験審査委員会のことです。
治験を実施するためには、治験審査委員会から許可を得ることが必要です。
治験審査委員会とは、治験に先立って治験の安全性と理論性を審査する委員会のことで、すべての治験計画を厳密に審査しています。委員の構成や委員会の業務は国際基準(GCP)で定められており、提携医療機関の治験審査委員会は、医師、薬学者、薬剤師、弁護士、一般社会人から構成されています。
安全性や論理性に疑問がある治験は許可されませんし、この許可無しにはどの治験も始めることができません。
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(治験審査委員会の構成等)
第28条 治験審査委員会は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。
1)治験について倫理的及び科学的観点から十分に審議を行うことができること。
2)5名以上の委員からなること。
3)委員のうち、医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有
する者以外の者(次号及び第5号の規定により委員に加えられている者を除く。)が加えられていること。
4)委員のうち、実施医療機関と利害関係を有しない者が加えられていること。
5)委員のうち、治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない者が加えられていること。
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治験審査委員会(IRB)に係わるGCPの条文 |
治験は、治験審査委員会が事前に承認した治験実施計画書を遵守して実施すること。
治験の契約は、実施医療機関の長が治験審査委員会の意見に基づいて治験の実施を了承した後に、治験の依頼をしようとする者と実施医療機関の間で文書により行うこと。
治験依頼者が行うモニタリング及び監査並びに治験審査委員会及び規制当局による調査を受け入れること。
また、治験依頼者のモニター及び監査担当者並びに治験審査委員会及び規制当局の求めに応じて、原資料等のすべての治験関連記録を直接閲覧に供すること。
治験依頼者は、モニタリング、監査並びに治験審査委員会及び規制当局の調査時に治験責任医師及び実施医療機関が原資料等のすべての治験関連記録を直接閲覧に供することを、実施医療機関との治験の契約書及び治験実施計画書又は他の合意文書に明記すること。
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治験依頼者は、治験の契約を締結する前に次の(1)から(3)について、治験実施中に(4)について対応する必要がある。
(1)治験を依頼しようとする者は、治験審査委員会が治験の実施を承認した場合には、実施医療機関との間で治験の契約を締結する前に、実施医療機関の長から次の文書を入手すること。
@ 当該治験審査委員会の名称と所在地が記された文書
A 当該治験審査委員会が本基準に従って組織され、活動している旨を当該治験審査委員会が自ら確認した文書
B 当該治験審査委員会が承認したことを証する文書及びこれに基づく実施医療機関の長の指示、決定の文書、並びに治験を依頼しようとする者が変更の有無等の確認のために必要とする場合には、審査に用いられた治験実施計画書等の文書
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実施医療機関において実施医療機関の長の承認を得る過程で、第30条に規定するとおり、当該実施医療機関において治験を行うことの適否について治験審査委員会の意見を聴くこと。
治験依頼者は、多施設共同治験の実施に当たり、次のことを保証すること。
(1)すべての治験責任医師が、治験依頼者と合意し、治験審査委員会の意見に基づき各実施医療機関の長が承認した治験実施計画書を遵守して治験を実施していること。
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治験依頼者は、被験者の安全に悪影響を及ぼし、治験の実施に影響を与え、又は治験継続に関する治験審査委員会の承認を変更する可能性のある情報を、治験に関与するすべての治験責任医師、実施医療機関の長に速やかに通知すること。
すべての有害事象が、治験実施計画書、治験審査委員会及び本基準によって要求されている期間内に適切に報告されていることを確認すること。
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(治験審査委員会の審査)
第30条 実施医療機関の長は、当該実施医療機関において治験を行うことの適否について、あらかじめ、第27条第1項の治験審査委員会の意見を聴かなければならない。 |
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