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 治験の基礎
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 ●治験についての説明
治験(ちけん)とは医薬品もしくは医療機器の製造販に関して、薬事法上の承認を得るために行われる臨床試験のことである。元々は、「療の臨床試」の略であるという。

また、薬事法第2条第16項の「医薬品医療機器等の製造販売についての厚生労働大臣の承認を受けるために申請時に添付すべき資料のうち、臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施」が、治験に相当するとものであると考えられる。

従来、承認を取得することが目的であったため企業主導で行われてきたが、薬事法が改正され必ずしも企業の開発プロセスに乗る必要はなく医師主導でも実施可能となった(医師主導型治験)。

動物を使用した非臨床試験(前臨床試験)により薬の候補物質もしくは医療機器の安全性および有効性を検討し、安全で有効な医薬品もしくは医療機器となりうることが期待される場合に行われる。


●治験の流れ

治験は第I相から第IV相までの4段階で行われることが多い。

ただし、抗がん剤(特に細胞傷害性の抗がん剤)に関しては、第I相臨床試験は既知の予想される大きな不利益(副作用)があるために通常がん患者を対象に行われ、 第II相臨床試験に関しても国際規準RECIST(レシスト)による腫瘍縮小効果(奏効率)が検討されたり、強い副作用や、生命倫理問題の大きさから、一般薬に比べてランダム化比較試験が簡単に行いづらいなど、デザインや方法を異にする場合が多い。


●第I相試験(フェーズ I)

自由意思に基づき志願した健常成人を対象(通常は男性)とし、被験薬を少量から段階的に増量し、被験薬の薬物動態(吸収、分布、代謝、排泄)や安全性(有害事象、副作用)について検討することを主な目的とした臨床薬理試験である。

動物実験の結果をうけてヒトに適用する最初のステップであり、安全性を検討する上で重要なプロセスである。

しかし、手術や長期間の経過観察が必要な場合や、抗がん剤などの投与のようにそれ自体に事前に副作用が予想されるものは、外科的に治療の終わった患者(表面的には健常者)に対して、補助化学療法としての試験を行うことがある。また、抗がん剤の試験の場合は、次相で用いる用法・用量の限界を検討することも重要な目的となる。


●第II相試験(フェーズ II)

第II相試験は第I相の結果をうけて、比較的軽度な少数例の患者を対象に、有効性・安全性・薬物動態などの検討を行う探索的試験である。

多くは、次相の試験で用いる用法・用量を検討するのが主な目的であるが、有効性・安全性を確認しながら徐々に投与量を増量させたり、プラセボ群を含む3群以上の用量群を設定して用量反応性を検討したり、その試験の目的に応じて様々な試験デザインが採用される。

探索・検証の両方の目的を併せ持つことが少なくないため、探索的な前期第II相と検証的な後期第II相に分割することもある。
その他にも、第I/II相として第I相と連続した試験デザインや、第II/III相として第III相に続けて移行する試験デザインもある。
また、毒性の強い抗がん剤に関しては、この第II相で腫瘍縮小効果などの短期間に評価可能な指標を用いて有効性を検証し、承認申請を行うことがある。


●第III相試験(フェーズ III)

上市後に実際にその化合物を使用するであろう患者を対象に、有効性の検証や安全性の検討を主な目的として、より大きな規模で行われるのが第III相である。

それまでに検討された有効性を証明するのが主な目的である検証的試験であるため、ランダム化や盲検化などの試験デザインが採用されることがほとんどである。

数百例以上の規模になることもあるため、多施設共同で行う場合が多い。
抗がん剤の場合は、製造販売後に実施されることが多い。



●製造販売承認申請

第I相から第III相までの試験成績をまとめ、医薬品の製造販売承認申請が行われる。規制当局(医薬品医療機器総合機構)による審査を受けて承認されると医薬品としての販売が可能となる。

第IV相試験(フェーズ IV)

製造販売後臨床試験と呼ばれ、実際に市販した後に広く使用されることにより、第III相まででは検出できなかった予期せぬ有害事象や副作用を検出するのが主な目的である。市販直後調査及び市販後調査によって行われるのが通例である。

<参考>ウィキペディア

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 「ちけん治験 」とは

化学合成や、植物、土壌中の菌、海洋生物などから発見された物質の中から、試験管の中での実験や動物実験により、病気に 効果があり、人に使用しても安全と予測されるものが「くすりの候補」として選ばれます。

この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。
 
こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。
 
人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。


治験は病院で行われます。
治験を行う病院は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令)という規則に定められた要件を満足する病院だけが選ばれます。

その要件とは
医療設備が充分に整っていること
責任を持って治験を実施する医師、看護師、薬剤師等がそろっていること
治験の内容を審査する委員会を利用できること
緊急の場合には直ちに必要な治療、処置が行えること

<出典>厚生労働省の「治験ホームページ」

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治験とは

ひとつのくすりが誕生するには、長い研究開発期間を必要とします。
その間、培養細胞や動物でさまざまなテストを繰り返し、有効性の確認と安全性の評価を行います。
そして、最後の段階でヒトを対象に行う試験が「治験」です。

ヒトに使ってみて本当に安全で有効なのか、あるいはどれくらいの量を使用するのが適切なのかを調べる、くすりの候補にとっての「必須課程」です。
次の世代に新しい「くすり」を託すために“治験”のことを知っていただくことも、私たち製薬協(日本製薬工業協会)の役目です。

<参考>日本製薬工業会
 
一般的な治験の流れ(進め方)を、順を追って見てみよう。

(1)はじめに治験担当医師やCRC(臨床研究コーディネーター)などから治験に関する詳しい説明を受けます。
その時には治験の目的や方法、検査の内容、来院回数だけではなく、その治験薬(「くすりの候補」)の予測される効果と副作用なども書かれた説明書が渡されます。(同意説明文書)

疑問点などがあれば治験担当医師に質問し、納得いくまで確認をしてください。


(2)治験の内容を理解し、治験に参加することに納得したら同意書に署名と日付を記載してください。
(インフォームド・コンセント)


(3)参加条件は治験によって異なります。
治験の対象とされる病気の程度や、これまでの経過、他の病気のこと、決められた病院への通院ができること、年齢や性別などが治験ごとに詳細に決められています。
治験への参加に同意した人には、その治験の条件にあうかどうか治験のための診察や検査を行います。
その結果によっては、参加者本人が治験参加を希望しても参加できない場合もあります。


(4)治験によっては通常よりも来院回数が増えることがあります。
また、治験参加中は採血、採尿、血圧測定などの検査を実施して、病状の回復具合だけではなく体調の変化を詳しく調べます。
もちろん参加者本人も体調の変化があればすぐに治験担当医師に知らせるようにします。
このように病院と参加者で連携をとることによって、副作用の早期発見に努めます。

<参考>日本医師会治験促進センター

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現在我が国では、一年間におよそ40〜50種類の新しいくすり(新医薬品)が誕生しています。

新薬の開発は候補物質の探索(基礎研究)にはじまり、さまざまな研究や試験を行っていきますが、約10年以上もの長い開発期間と200〜300億円もの費用がかかるといわれています。

治験とは?

上記のような試験の中で、人における試験のことを臨床試験(治験)といいます。

治験は患者さんの人権安全の確保に最大限配慮しながら、第T相〜第V相のステップを経て、「くすりの候補」の有効性と安全性などを慎重に調べます。治験は、新しい薬を世に出すため欠かすことのできない過程なのです。


人を対象とした試験「治験」を実施する場合、参加していただく被験者さんの人権と安全性を確保し、倫理的な配慮のもと、科学的にかつ適正に実施されなければなりません。
そのため治験には厳しく決められた基準「GCP(臨床試験の実施に関する基準)」がが定められています。

【GCPの主な内容】

  • 被験者の人権保護、安全性確保について
  • 治験の質の確保について
  • データの信頼性の確保について
  • 責任・役割分担の明確化について
  • 記録の保存について
<出典>SMO協会

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 医薬品が承認されるまでには数多くの段階があり、膨大な時間と労力を必要とします。

そこで、開発効率を高め、より早く新しい薬を生み出すために臨床試験・製造販売後調査における、さまざまな業務を代行・サポートしているのが"CRO"です。

CROは、臨床試験のプロフェッショナルとして、医薬品開発に欠かせない存在なのです。

臨床試験(治験)は、医薬品開発において薬の安全性・有効性を実証するデータを得るために欠かせない段階であり、医療機関において被験者さんの協力のもと実施されます。

CROは、臨床試験が関連法規や実施計画書に則って正しく実施・記録・報告されていること、また被験者さんの人権・安全・福祉が保護されているかを保証することをサポートする業務(モニタリング業務)を製薬企業から受託しています。

その後、臨床試験等によって集積された被験者さんのデータを倫理的に科学的に処理し(データマネジメント業務、統計解析業務)、承認申請のために必要な書類・論文等を作成する業務(メディカルライティング業務)なども受託しています。

CROは、臨床試験の後の製造販売後調査においても、安全性・有効性に関する一連の調査業務を実施し、より良い薬が一日も早く患者さんに届くよう日々努力しています。

<<出典>>日本CRO協会

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治験とは?

製薬メーカーが開発した治療効果のある薬剤を医薬品(お薬)として病院等の医療施設で使ってもらったり、薬局で販売してもらう為には、事前に、厚生労働省に承認、認可してもらうことが
法律で義務づけられています。

その為には、承認前の薬剤(医薬品候補)を、実際に、患者や健康な人に投与することにより、
安全性副作用の有無、副作用の種類、程度、発現条件など)と有効性効果、最適な投与量・投与方法)を確かめる必要があります。

この、「新薬開発」のの「治療を兼ねた試験」のことを「治験(ちけん)」と言います。


<<出典>>治験ナビ

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新薬の治験と臨床試験について(特に抗がん剤の治験)

治験は新しい薬や新しい治療方法についての効果や安全性を確認して国の承認を得ることを目的に実施される臨床試験です。

治験に参加することは、参加した患者さんへの治療のみならず、新薬や新治療方法を誕生させることによって、将来、より多くの患者さんが新しい治療を受けられることにつながると期待されます。


担当医から治験についての紹介を受けた場合、その参加についてもご検討ください。


1.新しい薬や新しい治療・診断法を評価するための方法:「臨床試験」

病気に対する新しい薬や治療・診断法は、その安全性や有効性が確認されてはじめて標準的な治療として確立します。

既存のものより有効であると期待される新しい薬や治療・診断法は、安全に実施できるのか、期待されたとおりの効果を発揮するのかを、多くの患者さんの協力を得て調べなければなりません。

このような情報を集める継続的な取り組みによって、患者さん自身に、あるいは将来の患者さんに、よりよい治療を提供できるようになります。


新しい治療法は、患者さんに使われた経験がまだあまり多くないために、思わぬ副作用が生じるかもしれません。
あるいは、残念ながら思ったほどの効果がみられないこともあります。

さらに、患者さんの体には一人一人個性があり、同じ治療を受けても効果がある方とそうでない方がいます。
より多くの患者さんに効果が期待できる治療法、あるいは一人一人の患者さんの体に合うように調節した治療法を見つけることができれば、より多くの患者さんに、よりよい治療を提供できるようになります。

そのような治療法を標準的な治療として確立していくためには、患者さんの経験した副作用や治療の効き目を正確に記録し、正しく分析しなければなりません。

けれども患者さんの体には個性があるために、数人の患者さんの治療結果だけでは、新しい治療法の安全性や有効性を確認することはできません。


では、どうすればよいのでしょうか? 

このような新しい治療法の安全性や有効性を正しく調べるためには、治療法の選び方、治療により患者さんが経験したことの記録の仕方、集まった情報の分析の仕方を工夫する必要があります。

こういった複雑な状況を乗り越えるために、工夫を凝らして新しい治療法の安全性と有効性を科学的に調べる方法が、「臨床試験」です。


現在行われている多くの薬や治療・診断法も、国内および海外での臨床試験によって進歩してきました。
現在の治療は、これまでに行われた臨床試験に、患者さんが協力したことによってつくりあげられてきたといえるのかもしれません。


2.臨床試験の種類について

臨床試験には、大きく分けて「治験」と「研究者(医師)主導臨床試験」があります。

「治験」とは、厚生労働省から新薬としての承認を得ることを目的とし、未承認薬・適応外薬を用いて主に製薬企業が行う臨床試験です。
これまで患者さんに使われたことのない新しい薬、あるいはその病気では使われたことのない薬の安全性や有効性を調べます。
厚生労働省による承認が得られると、企業が薬を販売し、認められた病気の範囲内で一般に使えるようになるのです。


なお、「治験」とは、一般には薬を開発している製薬企業が医師に依頼をして実施する臨床試験のことを指しますが、2002年に薬事法が改正され、医師が自ら治験を実施できるようになりました。
医師が自ら実施する治験のことを、特に「医師主導治験」と呼んで企業が行う治験と区別しています。


一方、研究者(医師)主導臨床試験は、研究者(医師)が主体となって非営利で行うものです。
これまで厚生労働省で承認された薬、治療法や診断法から最良の治療法や診断法を確立すること、薬のよりよい組み合わせを確立すること等を目的としています。


「治験」が薬そのものの安全性や有効性を調べることを目的としているのに対し、「研究者(医師)主導臨床試験」は、時には手術や放射線療法等との組み合わせも考えて、治療法の安全性や有効性を調べることが目的であることが多いという違いがあります。



3.臨床試験(治験)の各段階

臨床試験は大きく3つの段階があり、各段階で安全性や有効性を確認しながら順番に進めていきます。

この開発の段階のことを「相(あるいは、フェーズ)」、3つの段階のことを、第I相、第II相、第III相(あるいは、フェーズ1、フェーズ2、フェーズ3)などと呼びます。
第I相よりも第II相、第II相よりも第III相の方が治療法の開発が進んだ段階にあり、より臨床現場に近い状況にあるといえます。

がんの場合とその他の病気の場合では、臨床試験の進め方に若干異なる部分があります。
ここでは、がんの場合の一般的な治療法開発の進め方について説明します。
ただし、がんの臨床試験(治験)の場合であっても、薬や治療法によって違いが生じることがあります。


第I相(フェーズ1):
がん種を特定しないで、少数の患者さんに参加していただきます。
段階的に投与量をふやしていき、薬の安全性の確認、有効で安全な投与量や投与方法等を調べます。



第II相(フェーズ2):
がん種や病態を特定し、前の段階よりも多い数の患者さんに参加していただきます。
前の段階で有効で安全と判断した投与量や投与方法を用い、薬の有効性と安全性を確認します。



第III相(フェーズ3):
より多くの患者さんに参加していただきます。
新しい薬や治療法が従来の薬や治療法(標準的な治療)と比べ、有効性や安全性の面で優れているかどうかを比較試験で確認します。


現在国内で行われている臨床試験(研究者主導の臨床試験と製薬企業が実施する治験の一部)に関して、「がんの臨床試験を探す」で、がんの種類別、開発段階別に情報を閲覧することができます。



4.臨床試験に参加することによって生じる有利な点と不利な点

臨床試験は、これまでの治療法よりもよい治療法を確立することを目指して実施されます。

新しい治療法の効果が高いこともありますが、よいと思われていた新しい治療法が、実際にはそれほど効き目が高くないというケースや、副作用等が強いことがわかるというケースもあります。

つまり、臨床試験に参加することが患者さんにとって有利になる場合もありますが、不利になる場合もあるということです。

このようなことが起きるのは、新しい治療法の有効性や安全性がわからず、必ずしもよい治療法であるとは限らないためです。

そのために、新しい治療法を確立していく過程で多くの患者さんのご協力を得て、臨床試験を実施する必要があるのです。
臨床試験を実施しないと、実際に有効なのか、安全性がどのくらいなのかがわからない新しい治療法が漫然と行われ、治療法の効き目や副作用等の情報が蓄積せず、問題を把握することができません。


臨床試験に参加する患者さんには、参加することで新しい治療法を受けられる可能性がある一方で、不利益を被る可能性があることも十分に理解していただく必要があります。

臨床試験への参加を希望する患者さんは専門家から十分な説明を受け、十分に納得した上で同意し、参加してください。

<<出典>>国立がん研究センターがん対策情報センター

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