【モニター用】

1)モニターの仕事とは 2)最初に覚えること 3)実践での注意 4)自習の仕方


3)実践での注意


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(初-3)仕事を早く身につける

仕事は早く身につける訓練を最初の頃からやっておきましょう。
新卒の場合は1年がかりになるでしょう。

しかし、それ以降、自分がモニター以外の仕事を任せられたりしても、少なくとも3ヶ月で、自分の仕事の全容を把握できるようにします。
半年後には、仕事を誰にも頼らずに出来るくらいにまで持っていきます。
1年たったら、2年後からは、自分なりの工夫やカラーを出しながら仕事をできるようにします。

よく会社で、他の部署から異動してくるおじさんたちがいます。
その人たちの言い訳は「まだこの部署に来てから日が浅いもので、よく分からないのですが」です。
いつ異動してきたのか、聞いてみると「3年前」とかいうオバカさんがいます。 唖然として口がふさがりません。


僕が体験した実話ですが、僕は異動してきたばかりのモニターに社内のSOPを教えています。
ところが、ある日、別の部署でとってもGCPの知識が無いと困る部署の方から、僕の研修を受けさせて欲しいと連絡がありました。
そこで、異動してきた人や新人派遣モニターたちと一緒にGCPの基本やSOPを教えました。
すると、研修が終わり、その部署の人たちが帰り際に僕のところに来て、「こんな研修を3年前に聞きたかった」というのです。

3年前は僕は、まだ別の会社にいたので、この会社では誰も異動者用の導入研修をきっちりとやっていなかったそうです。

僕は呆然としました。 この3年間、この人は何をやっていたんだろう? そして、この会社は何をしていたんだろう?  ・・・と。

どうやって、仕事をしていたのか、僕には想像もできませんでした。

しかし、会社が「導入研修」をやってくれなかったからと言って、それでいいのでしょうか?

まずは、自分でやることを考えなかったのでしょうか?

■仕事のやり方は誰も教えてくれない

はっきり言って、「仕事のやり方」を教えてくれる会社は、そう多くはありません。
「やるべき仕事」を命令・指示する会社は多いですが。

そんな時は、自分で仕事のやり方を考えないといけません。

ここにきて、僕の「学歴無効論」が出てきます。

僕が前に勤めていた外資系の会社と、今の内資系の会社では、ハッキリ言って、学歴の差は歴然としています。


前の会社では学歴を問題にすらしていませんでしたが、まぁ、世間で言う私立の中流クラスの集まりでした。

しかし、僕が今、勤務している内資系は違います。 有名国立系大学出身者がゴロゴロ、そこらじゅうにいます。

どひゃ〜〜〜!!と、転職してきて最初に僕は思いました。さすがは、国内有名メーカーだと。

そして、もう一度、2,3ヵ月後に、どひゃ〜〜〜〜!!と、また驚くことになります。 偏差値が高い大学出身者が多いのに、なんて、誰も何も考えていないんだろうと。


この会社では、何か問題を解決する時にはすぐに「他社状況を調べる」という言葉が必ず出てくることに気づきました。

前の会社では絶対に、そんなことはありませんでした。

他社の話がでるとしたら、「まだ他社がやっていないことをやろう」という時です。

他社がどうあろうと関係ありません。自分で仕事のやり方、問題の解決を考えましょう。特に、有名な国内メーカーに運悪く入ってしまった方は、注意してください。

会社に入って、上司や周りがすぐに「他社は、他社は」と言っても、それに染まらないようにしましょう。

仕事のやり方は、自分で考える。ことです。

大切なのは「課題を見つける」です。

今の会社は課題を与えて、解決方法のポイントを教えると飲み込みが早いことには驚きます。
さすが、難関大学受験を超えてきた人たちです。

しかし、実社会では「課題は与えられず」、「解決方法のポイント」も教えられず、答えも一つとは限りません。

自分の頭で考える。これが基本です

しかし、そうは言っても、最初からできるかというと無理です。
そのためには、まずは「優秀な人」の真似から入ります。

■思考力を真似る結果を生み出す行動パターンを学ぶ

不幸にも有名国内メーカーに入った方も、そうがっかりする必要はありません。
世の中、そう捨てたものではありません。

会社の中に、きっと一人や二人は「頭のキレル人。有能な人」がいるはずです。
まず、その人を見つけ、徹底的に、その人に質問や討論をふっかけます。

そして、その人の思考回路を盗みます。また、その人の行動パターンを真似します。

これは上で批判した「他社状況を調べる」と同じじゃないかと言う人がいるかもしれません。
それは違います。

上の「他社がやっているからうちの会社でも」というのは、単に「結果」だけを真似るだけです。
それと、「他社がやっているから、うちがやっても安心だ」という「安心感」だけを得ているのです。

有能な人と討論すると、その人の思考パターンが分かってきます。
一緒に仕事をすることにより、その人の思考や行動パターンが、自分にうつります。

「結果」や「安心」を求めるのではなく、「結論へ導くための思考経路」を学ぶのです。
「結果」だけを真似るのではなく、「結果」を生み出す行動パターンを学ぶのです。


ここが、上に書いた「他社状況を調べる」と決定的に違うところです。

この点についてはさらに「5)より上を目指す」で、検討します。


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