(2)モニタリング活動実践能力アップ方法 |
(2)−5)治験開始時 |
さて、いよいよ治験の開始です。何事も最初が肝心。
@必要に応じて、治験責任医師に徹底のための治験説明(会)を行い、合意事項について再確認を行うようにしている
A「スタートアップミーティングの実施」・「来院時受診検査スケジュール表の作成」などにより、治験関係者全体の役割分担と作業の流れが確認できるようにしている
B必要に応じて、スクリーニング表を入手・スクリーニング状況を検討し、症例エントリー予測計画を立てている
C被験者の来院予定表を作成している
D最新の臨床検査基準値を入手している
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@必要に応じて、治験責任医師に徹底のための治験説明(会)を行い、合意事項について再確認を行うようにしている
A「スタートアップミーティングの実施」・「来院時受診検査スケジュール表の作成」などにより、治験関係者全体の役割分担と作業の流れが確認できるようにしている |
最初の治験の依頼から、治験が本当に開始できるようになるまで、下手すると半年以上かかることもあります。
それでなくても、治験を受けている医師は似たような治験を複数の製薬会社から依頼されていると思っていいでしょう。
そこで、契約も済み、いよいよ実際に治験が始められる状態になったら、再度、プロトコルの説明を関係者にすることは、プロトコル逸脱防止の観点からも重要です。
■選択基準や除外基準などで特に逸脱しやすいようなところが有ったら、そこだけをピックアップし、カード式にして、医師やCRCの方にいつも持っていてもらうなど、特に注意するとよいでしょう。
「来院時受診検査スケジュール表の作成」などはエクセルで作り、初回の受診日を入力したら、最後の来院日までの日程が自動的に計算され、表示されるよう関数を貼り付けておくと便利です。
やり方は、エクセルに強い人に聞きましょう。
★エクセルは覚えておいて損はありません、というか覚えておくべきです。
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B必要に応じて、スクリーニング表を入手・スクリーニング状況を検討し、症例エントリー予測計画を立てている
C被験者の来院予定表を作成している |
上述した「来院時受診検査スケジュール表」を使い、患者さんが来院する日が近づいたら、CRCや医師にメール等で必要な検査を忘れないようにお願いしておきます。これは効果があります。
また、時々スクリーニング状況を確認し、医師やCRCへ患者さんの治験参加の可能性があるかどうかを聞きます。
■医師が患者さんを登録してくれるのを安穏として待つのではなく、こちらから積極的に患者さんの治験参加の可否を問い合わせることにより、競合他社から自社の治験へと医師の気持ちを持ってこさせます。
CRCがいない医師に対しては、自分で作った「来院予定表とその日に実施する検査一覧表」を渡してあげることも、プロトコル逸脱防止とともに、こちらの熱意を伝えることにもなりますので、是非、実行しましょう。
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D最新の臨床検査基準値を入手している |
入手日と検査基準値の有効期間を確認し、モニタリング報告書に記載しておくこと。
特に長い治験ですと、途中で施設の検査機器が変わったりして、基準値が変わっていることもありますので、要注意です。
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