【モニター教育担当者用】

1)一番大切なこと 2)研修のあり方 3)カリキュラムの作り方 4)講師の育て方


3)カリキュラムの作り方


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■超短期(8週間)モニター育成方法(モニター導入研修の一例)

全く何も知らない新人を2ヶ月(8週間)で、一人でそこそこモニタリングできるようになる「超短期育成方法」を考えてみたいと思います。
所謂、モニターの導入研修ですね。

実は、こんなことを僕はまだやったことがありません。
もし、上の指示(新人を2ヶ月で一人前のモニターにせよ)が出たら、どうするか? という想定問題としてみました。
(このような想定問題は、考える途中で現実に生かせるいろんなヒントが出ますので、みなさんも是非、兆戦しましょう!)


■最低必要な知識とスキル

▼必要なスキル

 ・ビジネスマナー(挨拶、電話のかけ方等)

 ・ビジネスの常識スキル(ホウレンソウ等)

 ・モニタリング報告書の記載方法

 ・医師、CRC、CRO、SMO、治験依頼者等とのコミュニケーションスキル(含む「プロトコールのプレゼン」)

 ・依頼書、契約書等の必須文書作成スキル

 ・SDV、CRFのチェックスキル

 ・プロトコールの読み方とCRFの記載方法


▼必要な知識

 ・GCP知識

 ・基礎医学的、カルテ用語知識


こんなもんでしょうか?

2ヶ月(8週間)でこれらを「詰め込むスケジュール」を考えてみましょう。



【1ヶ月目】時間をかけて暗記しないといけない事項から始めます。

▼1週目
・GCP知識について

GCPの全条文について、5日間で講義します。注意点も含めて。
1日目にGCPの条文をほぼ全文網羅した確認試験を渡し、1ヶ月かけて暗記するよう指示します。
1ヵ月後に確認試験をしましょう。
治験における倫理、被験者の人権保護なども教えます。


▼2週目
・基礎医学的知識

MR認定試験用参考書と問題集で重要事項をピックアップして講義&試験を繰り返します。
重要事項をピックアップしたものを渡し、1ヶ月かけて暗記するよう指示します。
1ヵ月後に確認試験をしましょう。


▼3週目
・カルテ用語知識

頻出100語を抽出し、解説を加えながらの講義&試験を繰り返します。
頻出100語を渡し、1ヶ月かけて暗記するよう指示します。
1ヵ月後に確認試験をしましょう。


▼4週目
・ビジネスマナー(挨拶、電話のかけ方等)、ビジネスの常識スキル(ホウレンソウ等)

ビジネスマナー集、常識スキル集が本屋にありますので、これらを用いて教えます。
研修スタイルは、ロールプレイが効果的だと思います。


【2ヶ月目】スキルに重点を移行します。(同行研修も週に1回は盛り込む

▼5週目
・プロトコールの読み方とCRFの記載方法

プロトコールの構成と重要なポイントの読み方、キモの探し方を教えます。
また、それらに合わせて、CRFにデータをどう記入してもらうか、というコツを教えます。
2,3種類のプロトコールを使えばいいでしょう。


▼6週目

・医師、CRC、CRO、SMO、治験依頼者等とのコミュニケーションスキル(含む「プロトコールのプレゼン」)

前の週でやったプロトコールの説明方法、分かりやすいプレゼン方法を教えます。
もちろん、実践型研修で行いましょう。

医師等との場面別コミュニケーションスキルを教えます。
ビジネスマナーを守りつつ、タフな状況下でのネゴシエーションスキルを教えます。
もちろん、ロールプレイですね。

この週から以降では、研修の中で実践したものをモニタリング報告書に記載する方法を教えます。


▼7週目

・依頼書、契約書等の必須文書作成スキル

治験の流れに沿って、必須文書作成スキルとチェック方法を学ばせます。
これも実践型研修がいいでしょう。


▼8週目

・SDV、CRFのチェックスキル

模擬カルテ、模擬CRFを使い、SDVとCRF内での不整合、矛盾の有無などのチェック方法を学ばせます。

・最後に、GCP、基礎医学、カルテ用語の試験を行います。
8割以上の正解で合格とします。だめな場合は、追試をしましょう。



う〜〜〜む、結構、大変な研修になりそうだ。 一人でやるとなるとキツイでしょうね。

分担してやれる人員がいたら、総力をあげてやっちゃいましょう。

以上、超短期モニター導入研修の一例でした。


1.年間計画 2.レベル別カリキュラムの作り方
3.超短期(8週間)モニター育成方法 4.カリキュラム見直しのポイント

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